- HOME>
- 歯周病
歯周病
歯周病とは?
歯周病は、歯を支える周囲の組織(歯肉、歯槽骨、セメント質、歯根膜)に炎症が起こる病気です。これは主にプラーク(歯垢)内の細菌による感染が原因で、適切な治療をおこなわないと歯を失う原因ともなります。歯周病の進行は緩やかで、初期症状がほとんど感じられないことも多いため、定期的な検査とケアが重要です。
歯周病治療の流れ
step01
応急処置
歯肉の腫れや痛みがある場合、以下のような応急処置をおこないます。
- 汚れ(プラークなど)の除去
- 排膿
- 咬み合わせの調整
- 投薬
step02
検査とインフォームドコンセント
歯周病の正確な診断をおこなうために、以下の検査を実施します。
- 歯周ポケットの測定
- 出血の有無
- 歯石の沈着度
- 歯の動揺度
患者様に現在の口腔内状態を詳しく説明し、治療計画についての同意を得た上で治療を進めます。
step03
プラーク・コントロール
歯科医師または歯科衛生士が患者様に合ったブラッシング法を指導し、効果的なプラーク管理をおこないます。
step04
スケーリング
歯肉縁上の歯石を専用の器具や機械を用いて除去します。
step05
中間検査
- 歯石の除去後、歯肉の健康状態を再評価します。
- 結果が良好の場合 →9へ
- 結果が不良の場合で
歯磨きが出来ていない・縁上歯石の取り残しがある→3・4へ戻る - 歯肉縁下歯石付着のため炎症が改善しない場合→6へ
step06
スケーリング・ルートプレーニング
歯肉縁下の歯石を除去し、病的なセメント質も取り除きます。これには局所麻酔を用いることもあります。
step07
再評価検査
- 再評価検査を通じて、改善が見られない部位の状態を確認します。
- 結果が良好な場合→9へ
- 結果が不良な場合→8へ
step08
歯周外科手術
改善が見られない部位に対して、歯周外科手術をおこないます。これには根の先や根間に残った歯石を除去する処置が含まれます。
step09
メインテナンス
治療後の状態を維持するために、3ヶ月から6ヶ月ごとの定期検診を推奨しています。これにより、歯周病の再発防止だけでなく、虫歯の早期発見にも繋がります。
歯周病が全身に及ぼす影響
歯周病菌の中には、誤嚥によって気管支を通り肺に到達するものもあり、高齢者の死亡原因の一つである誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。
誤嚥性肺炎とは?
誤嚥性肺炎は、食べ物や液体が誤って気管に入ることで発生する肺炎です。これは主に嚥下機能が低下した高齢者に多く見られますが、驚くべきことに、口腔内の健康状態も大きく関係しています。
なぜ歯周病が誤嚥性肺炎のリスクを高めるのか?
歯周病によって繁殖したバクテリア(プラークに含まれる病原菌)が、食べ物とともに喉へと移動します。これが気管に誤って入ると、そのバクテリアが肺炎の原因となることがあります。
誤嚥性肺炎の予防のためにも歯周病を治療しましょう
歯科での口腔ケア
誤嚥性肺炎を予防するためには、定期的な歯周病治療が効果的です。これにより、口腔内のバクテリア量を減少させ、誤嚥のリスクを低減します。
自宅での歯周病対策
歯磨き | 食後の歯磨きを徹底することで、プラークの蓄積を防ぎます。 |
---|---|
うがい | 食後のうがいも効果的で、口腔内の清潔を保ちます。 |
高齢者の誤嚥性肺炎で重要なポイント
高齢者は嚥下反射が衰えるため、誤嚥のリスクが高まります。そのため、嚥下リハビリ(飲み込む練習)も重要です。これにより、誤って飲み込むリスクを減少させることができます。