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口腔機能低下症という病気をご存知ですか?

口腔機能低下症という病気をご存知ですか?

口腔機能低下症とは、口内のさまざまな機能が衰えることを指す医学用語です。加齢に伴って自然に進行する場合もありますが、虫歯や歯周病、不適合な義歯などが原因で発症することもあります。これらは食事の質の低下を引き起こし、栄養摂取が困難になることで全身の健康にも影響を及ぼします。2018年には、口腔機能低下症という病名が正式に設けられ、歯科医院での保険適用が可能になりました。これにより、患者は早期に適切な治療を受けることが可能となり、症状の進行を抑えることができます。定期的な歯科検診を受け、日常的な口内ケアをおこなうことが、口腔機能低下症の予防には不可欠です。

具体的な症状
  • 飲み込みにくさ
  • 口内の乾燥
  • 話す際の滑舌の悪化

など

口腔機能低下症の治療法

口腔機能低下症の治療には、その原因となる要因を特定し、それに対応した治療が必要です。治療の主な目的は、口内の機能を改善し、患者さんの生活の質(QOL)を向上させることです。

  • 歯石除去やクリーニングで歯や歯周組織の健康を保ちます。
  • 虫歯や歯周病の治療をおこない、歯の損失を防ぎます。
  • 不適合な義歯がある場合は、調整や新たに製作することで、咀嚼や発音の改善を図ります。
  • 唾液の分泌を促すための刺激療法、咀嚼や飲み込み機能を向上させるためのトレーニングを提供します。
  • 栄養状態の改善を目指し、食事のアドバイスをおこないます。例えば、柔らかくて栄養価の高い食事を提案することがあります。
  • 全身疾患や使用中の薬剤が口腔機能に影響を与える場合、それらの管理を適切におこない、必要に応じて他の医療専門家と連携します。

オーラルフレイルについて

オーラルフレイルとは、口腔機能が衰えることによって引き起こされる身体的な虚弱状態を指します。これにより、食事の際に食べ物をうまく噛んだり飲み込んだりすることが難しくなり、最終的には全身の健康状態にも影響を及ぼす可能性があります。特に高齢者に多く見られますが、若年層にもその前兆が見られることがあり、早期発見が重要です。オーラルフレイルは、単なる口の問題ではなく、全身の健康と密接に関連しています。そのため、定期的なケアと早期の治療は、生活の質を高め、より充実した毎日を送るために非常に重要です。

オーラルフレイルの主な症状
  • 咀嚼力の低下
  • 飲み込む力の低下
  • 口内環境の悪化
  • 社会的な孤立感の増加

これらの症状は、栄養不足や社会的な孤立を引き起こし、生活の質を大きく低下させます。食事の質の低下は、不足する栄養素によって全身の健康が損なわれる原因となります。

オーラルフレイルの予防と対策

オーラルフレイルの予防と対策には、定期的な歯科診断と適切な口腔ケアが不可欠です。歯科医師による定期検診を通じて、初期の段階で問題を発見し、適切な介入をおこなうことで、症状の進行を遅らせることが可能です。これにより、食べる喜びを失うことなく、健康で活動的な生活を維持することができます。

摂食嚥下リハビリテーションとは?

摂食嚥下リハビリテーションは、食べることの困難さを抱える患者様に対して、安全で楽しい食事時間をご提供することを目的としています。このリハビリテーションでは、患者の今の状態をくわしく観察し、必要に応じた個別の訓練プランを立てます。訓練には、食べる動作の改善を目指した咀嚼(かみ砕くこと)や飲み込みの技術向上が含まれます。
また、食事の形態を患者の状態に合わせて調整することも大切な一部です。これには、固形食をより柔らかくしたり、液体をとろみのある状態に変更したりするなどの工夫があります。栄養面でも、患者様が必要とするカロリーや栄養素を効率よく摂取できるよう、食事プランをサポートします。

摂食嚥下リハビリテーションの最終的な目標は、患者が自身の
食事を楽しむことができるようサポートすること

こうすることで、患者の生活の質の向上に貢献し、日常生活においても活力を与えることができるのです。

嚥下とは?

嚥下は、食べ物が口に入る瞬間から胃に届くまでの一連の流れのことです。この流れは以下の段階に分けられます。

step01

先行期

食物を選び、その準備をおこなう段階です。食べ物を確認し、どのように食べるかを決定します。

step02

準備期

食物を効率的に嚥下するために、よく噛んで飲み込みやすい状態にします。

step03

口腔期

噛んだ食物を舌でまとめ、喉の方向に押し送ります。

step04

咽頭期

食物が咽頭を通過し、気管が自然に閉じて食物が気管に入るのを防ぎます。

step05

食道期

食物が食道を通り、最終的に胃に到達します。

摂食嚥下障害

摂食嚥下障害は、脳卒中、パーキンソン病、筋ジストロフィーなどの脳神経系や筋肉の障害により発生します。高齢者では、全身機能の衰えに伴い嚥下機能が低下し、特に誤嚥のリスクが増加します。

誤嚥とその予防について

誤嚥とは

誤嚥は、食べ物や液体が誤って気管に入ってしまうことで起こり、誤嚥性肺炎の主要な原因となります。特に高齢者や障害を持つ方々において注意が必要です。

誤嚥性肺炎の予防策
  • 定期的な歯磨きや口内洗浄を通じて、口内の細菌数を減少させます。
  • 食べやすい形状の食物の提供や、とろみを加えることで飲み込みを容易にします。
  • 適切な姿勢を保つことで食物が直接食道に進むようにし、気管への入り込みを防ぎます。

むせを防ぐ方法

むせを防ぐ方法

むせは、特に摂食嚥下障害のある患者様にとって、日常生活における大きな問題となります。以下の方法でむせを防ぐことができます。

嚥下筋のトレーニング

口腔内の筋肉を鍛えることで、嚥下機能の維持と改善を図ります。

食事の工夫

適切な食材選びと食事の準備により、飲み込みやすくむせにくい食事を提供します。

食事後のケア

食後は一定時間座った状態を保つことで、胃からの逆流を防ぎます。

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