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歯周病治療とはどんな治療なのか?

2025.06.30

歯周病は40歳以上の約8割がかかっている「国民病」として知られています。この病気になると、口臭が気になったり、口の中がネバついたり、歯茎から出血するなど、さまざまな不快な症状があらわれます。歯周病は初期の段階で自覚しにくいことが多く、症状が出たころにはすでに病状が進んでいるケースも珍しくありません。放置すると歯を失うリスクが高くなり、実際に歯を抜く原因のうち約37.1%が歯周病によるものだと報告されています。今回は、そんな恐ろしい歯周病について、歯科医院で行われる治療の方法や具体的な内容について詳しく説明します。

歯周病を悪化させないための心掛け

前提として、歯周病を悪化させないためには、治療の前に毎日の歯磨きを正しいやり方で行うことが重要です。それに加えて、生活習慣を整え、栄養バランスの良い食事を意識することも欠かせません。こうした習慣を継続すれば、歯周病だけでなく、口臭や虫歯といったトラブルも予防できます。それでも歯周病にかかってしまった場合は、症状が悪化して歯を失うリスクもあるため、早めに歯科で治療を受けることが重要です。健康な歯は、日常生活を支える大切なパーツです。年齢を重ねても自分の歯でおいしく食事を楽しめるよう、まずは正しい治療を知りましょう。

歯周病治療の詳しい流れ

歯周病の治療は歯科医院で受けることができますが、進行具合によって治療内容が異なることがあります。
簡単に分類すると、初期段階であれば歯の汚れを落として清潔な状態を維持することで改善が期待できますが、進行してしまった歯周病は外科処置や抜歯が必要になってしまうこともあります。以下では、一般的な治療のステップである「検査・診断」「基本治療」「外科治療」について順に説明します。

検査と診断のステップ

はじめに、歯周病の有無とその進行度合いを調べるための検査を行います。単に歯茎の状態を目視するだけでなく、必要に応じて詳しい検査を進めることが大切です。もし歯周病と診断された場合は、より詳細な検査に移行します。具体的には、レントゲン撮影によって歯や骨の内部の状態を確認し、歯周ポケットの深さを測定することで、歯周組織のダメージ具合を把握します。これらの検査は、症状が見た目では分かりにくい場合でも、隠れた問題を正確に見つけ出すために必要不可欠です。

プラークコントロールの重要性

歯周病治療の第一歩は、歯垢(プラーク)を効果的に減らすことにあります。プラークは歯周病の大きな原因であり、約600種類もの細菌が棲みついています。通常の歯磨きだけでは、その約6割程度しかプラークを取り除けないため、正しいブラッシング技術の習得が欠かせません。

治療では、まずプラークの残り具合を専用の検査薬を使ってチェックします。そこから、磨き残しのポイントを明確にし、患者さん一人ひとりに合った適切な歯磨きの方法を丁寧に指導します。加えて、デンタルフロスなどの補助清掃用具の使い方も学び、プラークを効率よく除去できる習慣を身につけます。また、定期的なメンテナンスを通じて、常に口内環境を良好に保つことが治療の成功につながります。

スケーリングの実施

スケーリングは、専門の器具を使って歯にこびりついた歯石やプラークを除去する処置です。歯の表面はもちろん、特に歯と歯茎の境目や歯間など、普段の歯磨きでは届きにくい場所に蓄積した汚れを徹底的に取り除きます。スケーリングは細菌の温床となる歯石を除去し、歯茎の炎症を鎮め、健康な歯周環境を取り戻すことが目的です。固まった歯石を除去する際に少しだけ痛みを伴うこともありますが、治療後には歯茎の状態が改善されることが多いです。

さらに進んだ外科治療

基本的なケアだけで症状が改善しない場合は、外科的な治療が必要になることがあります。

フラップ手術

この手術は、歯茎を一部切開して、歯周ポケットの奥深くに入り込んだ歯石やプラークを取り除く方法です。視野を広げて直接汚れを確認しながら、徹底的に清掃することで、より深刻な炎症の改善を目指します。

GTR法(組織再生誘導療法)

歯周病で破壊された歯茎や骨を再生するための手術で、歯茎を開いて歯根の汚れを取り除いた後、特殊な人工膜(メンブレン)を挿入します。この膜が、骨や歯茎の再生を促すスペースを確保し、自然な回復を助けます。膜は体内に吸収されるため、別途除去の必要はありません。

エムドゲイン治療

こちらは、歯周組織の再生を促すために、豚の歯胚組織から作られたタンパク質を主成分とするジェル(エムドゲイン・ゲル)を用いる方法です。歯茎を切開してプラークや歯石を除去したあと、失われた骨の部分にこのジェルを塗り、歯周組織の自然な再生を促進します。このような外科治療は、歯周病の進行度合いや患者様の状態によって内容が異なり、最適な方法が選択されます。

当院では「ブルーラジカル P-01」を導入しています

生野区の「いりふね歯科」では、重度の歯周病に対してメスを使わずに治療が行える、先進的な医療機器「ブルーラジカル P-01」を導入しています。

詳しくは下記のサイトよりご覧ください。

 

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